2016年4月11日月曜日

新旧PDKの雑感


納車まで次のポストはしないと言いながら、ちょっと思ったことがあるので書き足しておきたいと思います。

ロボタイズドMTトランスミッション


いわゆる「PDK」は「ロボタイズドMTトランスミッション」に分類されるミッションです。世の中にはシングルクラッチのものやダブルクラッチのものなどありますが、ポルシェはダブルクラッチのロボタイズドミッションです。997後期型でPDKは導入されました。それまではオーソドックスなトルコンAT(ティプトロニック)でした。個人的に、トルコンATの車はスポーツカーにあらず、と思っていたので、996までは6速のMTで乗ってました。しかし、PDKが導入され、どうやら、プロのレーシングドライバーがマニュアル操作するよりもダウンシフトもアップシフトも素早いとされ、コンピュータ時代の到来だなーと思うと同時に、であれば、何も、クラッチを踏む必要も無いな、と思い、997後期からPDKで乗っています。今回、991-2のPDKに乗ってみて、初期のPDK、つまり997後期のPDKと違いが体感できるかどうかいろいろとやってみたので報告します。納車後は長期レポートをする予定です。

997後期型のPDK


初期のPDKは、やはり初期だけあって、多少ギクシャクするものでした。ただ、しっかりスピードが乗ってくれば全く問題はなく、電光石火でダウンシフト、アップシフトが可能です。しかし、弱かったのは、「超低速域」ですね。超低速域での微妙なアクセルの開閉や、バックギアでのバックなどの時に、いわゆる「クラッチを繋ぐ」際のギクシャク感が気になっていました。また、時に、スピードを落とし、停止の寸前で、「クラッチを切る」動作の時に、切った後のクラッチがガタガタ言うような異音も気になった部分です。これらは、997後期のPDKユーザーには共通して言える点で、いずれも故障の類ではないし、走行に問題は出ないのですが、長く乗っていると気になる点ではありました。神経質になると、壊れるのではないかと冷や冷やした時期もありましたが、乗り換えの現時点で4.6万キロ、ノートラブルですから、レースで培われた技術は並大抵のものではなく、とっても頑丈なんだと思います。


991-2のPDK


で、最新のPDKですが、物凄くスムーズになりました。初期のPDKが苦手としていた、低速域での微妙なアクセルワークに対してもガタピシャせず、トルコンATの様に、つつましやかに振舞います。短い時間で色々試しましたが、急減速してスピードが極めてゼロに近くなったときの「クラッチを切る」ときのドタバタ音は健在のようでした。(詳細は、こちらも納車後に時間をかけて確かめます)。また、991-1から導入になった、ダウンシフト時の若干「演技」の入ったブリッピングも綺麗に決まり、アップシフトも電光石火です。数値としてはシフト完了までの速度が驚異的に早くなった様ですが、もはや人間が感知できるものではなく、シフト完了スピードの違いは997と991-2の区別がつきません。というか、997のPDKの時点で、もはや、人間には判読不能の域に達していますので、スペック上、それより早くなったという事で満足するしかなさそうです。





後は、やっとですが、ティプトロ由来の特殊な指シフトが完全にモデルから廃され、右が「+」で左が「-」の一般的なパドルシフトになりました。あの指シフトに拘っていたのは、いったい、何なんだと思ってしまいますが、これも安心材料のひとつですね。

ということで、PDKの新旧比較を体感できる範囲のみとなりますが、ご報告させていただきますね。いずれにせよ、納車後、長期テストはやっていくつもりでいます。

では、また!

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