2016年6月28日火曜日

911-2 カレラS PDKのシフトロジック


広くあまねく、パドルシフトがついて久しいですが、このパドルシフトのロジックにはいくつかのパターンがあります。しかし、ポルシェのロジックが必ずしも良いとは限らないのでちょっと触れておきますね。(まぁ、もちろん、何らかの哲学があるのは重々承知です)。

BMW M3 MDCTのロジック


ここでロジックといっているのは何かというと、マニュアルモードからオートマモードへ戻る際の「時間」の事を言っています。はじめて、M3にDCTが載ってパドルシフトになった時に、カレラから浮気をして乗っていた時期がありましたが、パドルを触ると、自動でマニュアルモードになります。これは当たり前ですね。その後、オートマモードにするには、わざわざシフトレバーを「ガチャガチャ」やって、いったんマニュアルモードに倒してからオートマモードにする操作をしないと「任意」の時間で戻ってくれません。確か、当時のM3のロジックは、マニュアルモードのままパドルやフロアシフトでシフトチェンジをせずに「16秒」経過すると、オートマモード戻る、というロジックでした。この「16秒」は少々長すぎました。

メルセデスとレクサスのロジック


で、そこにきて、メルセデスとレクサスのロジックは、これが流石にちょうど良いと感じるんです。今でもそうですが、アップシフトのパドルを「長引き(2-3秒)」すれば、任意の時間でマニュアルモードからオートマモードに切り替わってくれます。本当にこれは丁度良いんですよ。

ポルシェのロジック


さて、本題のPDKのロジックはというと・・・


この写真は、991-2のレブカウンターです。このPDKのセレクターのところに、「M」と「D」がありますが、それぞれ、マニュアルモードとオートマモードです。といっても電子制御が変わるだけで、実態はPDKですからダブルクラッチのロボタイズドMTですね。

でもって、フロアシフトを左に倒すかパドルを触ればマニュアルモードです。この状態から、オートマモードに切り替えようと思い、アップシフトの「長引き」やアップシフトとダウンシフトの両方を同時に「長引き」(これは、フェラーリが355F1で両方引くとニュートラルになるっていうマニアな仕様でしたw)などいろいろ試しましたが任意の時間でオートマモードにするのは不可能でした。従って強制的にフロアシフトを「M」に倒し、また「D」に戻すというBMWと同じ悲しい操作をするか、あるいは、マニュアルモードでパドルを触らずに、一定程度時間を待つしか方法がありません。上述のM3の場合は、「16秒」ルールでしたが、ポルシェはそれよりは短かった感じです。ただ、10秒ちょっとはあったので、「うーん、待たされるなー」という感じです。ただし、アクセル操作を非常に敏感に感じ取り、当該ギアが不足となればその瞬間MTモードは解除されます。

という事で、人によっては、どーでも良い話かもしれませんが、パドルが流行してきた時期からずーっと感じていた事なのでちょっと書いてみました。いま、代車で乗っているケイマンのPDKも同じロジックですね。個人的には、メルセデス、レクサスの様に任意の操作でMTモードが解除できるロジックがしっくりきますね。

では、また!

2016年6月27日月曜日

911-2 カレラS 「異音」発生による入庫と代車のケイマン


だいぶ久しぶりの投稿になってしまいました。この間、投稿することが何も無かった訳ではなく、色々とあるのですが、それはまた改めて。

「異音」発生


さて、やっと1000キロを超えました。すべて順調だったのですが、いくつか気になることがありました。「後方からの異音」です。どんな異音かと言えば、最初は結構大きな音で「カチカチ」という音が、段差やガタガタの路面などを通過するときに後ろ方向から聞こえるようになりました。その内、この音に加えて、「ギュッ、ギュッ」という音が、同じく、荒れた道を通ると聞こえるようになりました。最初に気にしないようにしていましたが、やっぱり、結構音が大きく、気になるので、ディーラーへ。

サービスのエンジニアの方に同乗して頂き、当該異音を確認。

まず、「カチカチ」の正体は、

「あー、これは、シートベルトですね」

とのこと。カレラでは良くあるそうです。シートベルトにくっついているプラスチックや金属がボディー側の硬い素材と干渉して鳴るそうです。

「直ります」

とのこと。次に「ギュッ、ギュッ」の異音。

「うーん、コレは何でしょう・・・。聞いたことがありませんが、確かに鳴ってますね」

と。いずれにせよ、入庫になりました。(もちろん、保証対応です)。

代車はケイマンのベースグレード


保証対応の場合は代車が出るようで、今回は、真っ赤なケイマンのPDK(スポクロ付き)でした。


カレラに比べるとだいぶ小さい感じがします。もちろん小さいのですが。後ろはこんな感じですね。


スペックは再度述べる必要は無いと思いますが、最新の(まだデリバリーは始まってませんが)718系の前の最後のモデルなので、ベースグレードで2.7LのNAエンジンです。
ディーラーからの帰り道、休日の首都高で結構攻めましたが、やっぱりベースグレードだと絶対的な出力不足ですね。スポクロをスポーツやスポーツプラスにしていろいろやりましたが、結局、エンジンとミッションのマッピングが変わるだけですから、別に速くなる訳でもなく。これなら、やっぱり、「S」は必須かなと思う一方で、ならば、オープンエアーも楽しみたいと思う訳で、40kgほど重いらしいですが、ボクスターのS辺りが良いのではないでしょうかね。

ただ、さすがポルシェと思ったのはシャーシー性能とミッドシップならではの回頭性です。エンジン出力以外は文句のつけようがありませんでした。特にスポーツプラスにするとPASMによって足が固まります。こうなるとほぼ無敵です。これで出力があればカレラもカモれるでしょう。パドルを駆使してPDKをフルに使って2ペダルで運転すると本当に「楽しい」です。出力が不足しているということは、逆に言うと、首都高レベルでも全開で走れる訳で、それはそれで楽しい体験でした。

4発になっていろいろ言われていますが、718シリーズも本当に楽しみですね。

PDKの味付けが違う


それと驚いたのが、カレラとケイマンではPDKの味付けが全く異なる事です。エンジンの搭載位置も違えば車も違うので当たり前ですが、前にも触れた、997から続くPDKのクラッチを切る辺りの超低速の処理でのガタつき、がケイマンのPDKでは全く気になりませんでした。一瞬、トルコン?って思うくらい。理由は今度エンジニアに聞いてみますが、何らかの理由があるのでしょう。

ところで、入庫した991-2の右ドアに埋め込まれたスピーカー周辺の「ビビリ音」も「どーにかしてー」と言ってみたのですが「それは勘弁してください(涙)」と。まぁ、そうですよね。ギリギリまで重量を切り詰めている車ですから致し方ないでしょう。

では、また!

追伸:
3日代車のケイマンに乗ってみて、確かに、上述した通り、パワー不足はあるのですが、エンジン搭載位置が違うと、こんなにも違うのか!ってくらい、回頭性が抜群なのに気づきました。だから、スポーツクロノをスポーツにセットして、加えて、パドルシフトを駆使して走ると超楽しくって、カレラでは味わえない一体感がありますね。これはこれでアリだなと正直思いました。エンジンパワーが欲しいなら、「S」にすればなんとかなりそうですし。そういう意味で、718シリーズには相当期待したいですね。