広くあまねく、パドルシフトがついて久しいですが、このパドルシフトのロジックにはいくつかのパターンがあります。しかし、ポルシェのロジックが必ずしも良いとは限らないのでちょっと触れておきますね。(まぁ、もちろん、何らかの哲学があるのは重々承知です)。
BMW M3 MDCTのロジック
ここでロジックといっているのは何かというと、マニュアルモードからオートマモードへ戻る際の「時間」の事を言っています。はじめて、M3にDCTが載ってパドルシフトになった時に、カレラから浮気をして乗っていた時期がありましたが、パドルを触ると、自動でマニュアルモードになります。これは当たり前ですね。その後、オートマモードにするには、わざわざシフトレバーを「ガチャガチャ」やって、いったんマニュアルモードに倒してからオートマモードにする操作をしないと「任意」の時間で戻ってくれません。確か、当時のM3のロジックは、マニュアルモードのままパドルやフロアシフトでシフトチェンジをせずに「16秒」経過すると、オートマモード戻る、というロジックでした。この「16秒」は少々長すぎました。
メルセデスとレクサスのロジック
で、そこにきて、メルセデスとレクサスのロジックは、これが流石にちょうど良いと感じるんです。今でもそうですが、アップシフトのパドルを「長引き(2-3秒)」すれば、任意の時間でマニュアルモードからオートマモードに切り替わってくれます。本当にこれは丁度良いんですよ。
ポルシェのロジック
さて、本題のPDKのロジックはというと・・・
この写真は、991-2のレブカウンターです。このPDKのセレクターのところに、「M」と「D」がありますが、それぞれ、マニュアルモードとオートマモードです。といっても電子制御が変わるだけで、実態はPDKですからダブルクラッチのロボタイズドMTですね。
でもって、フロアシフトを左に倒すかパドルを触ればマニュアルモードです。この状態から、オートマモードに切り替えようと思い、アップシフトの「長引き」やアップシフトとダウンシフトの両方を同時に「長引き」(これは、フェラーリが355F1で両方引くとニュートラルになるっていうマニアな仕様でしたw)などいろいろ試しましたが任意の時間でオートマモードにするのは不可能でした。従って強制的にフロアシフトを「M」に倒し、また「D」に戻すというBMWと同じ悲しい操作をするか、あるいは、マニュアルモードでパドルを触らずに、一定程度時間を待つしか方法がありません。上述のM3の場合は、「16秒」ルールでしたが、ポルシェはそれよりは短かった感じです。ただ、10秒ちょっとはあったので、「うーん、待たされるなー」という感じです。ただし、アクセル操作を非常に敏感に感じ取り、当該ギアが不足となればその瞬間MTモードは解除されます。
という事で、人によっては、どーでも良い話かもしれませんが、パドルが流行してきた時期からずーっと感じていた事なのでちょっと書いてみました。いま、代車で乗っているケイマンのPDKも同じロジックですね。個人的には、メルセデス、レクサスの様に任意の操作でMTモードが解除できるロジックがしっくりきますね。
では、また!