2016年4月7日木曜日

今回発注した911カレラSの概要


在庫車とオーダーメイド車




今までポルシェセンターで数台のカレラまたはカレラSを購入してきた事は前のポストでお伝えした通りです。ただ、実は過去には不満もありました。というのが、ポルシェセンターは基本、即納の在庫を抱えていることが多いようです。だから「買います!」と意思表示をした時にまず、在庫しているモデルや、あるいは現在船で日本に向かっているモデルの中から選ばせられることが多いのです。これが世に言われる「好きなポルシェが買えない」理由です。もちろん、オーダーメードをすることもできますが、だいたい発注から半年以上は待たされます。その間、預け金として総額の10%を入れっ放っしになりますから運用もできないわけで経済的に非効率ですよね。




一方で良いこともあります。私の経験では、フルモデルチェンジやフェイスリフト前には、とにかく、在庫を処分しようと必死になる傾向があります。かつて、997から991のフルモデルチェンジ前に新車で250-300万のディスカウントを提示された事もありました。モデル末期に良く出る「ブラック・エディション」みたいのが始まったら危ないサインです。現行モデルで良ければ、破格で購入できるかもしれませんね。


今回発注した911カレラSの概要




さて、前置きが長くなりましたが、前回のポストで予告した通り、今回発注した911カレラSの概要をお知らせします。
今回私はワールドプレミア前から事実上の注文を入れていましたから、納車は国内でもかなり早いほうだと思います。今、丁度、海外から戻る飛行機の中でこのブログを書いていますが、丁度滞在中の4/1には無事予定通り船が日本に入港しましたので、目下、各種手続き中だと思われます。そんな状況でも東京にカレラS(991-2型)の試乗車が無いという状態ですので、多分生産ラインとしては日本への出荷の初期だと思います。納車前には試乗車に乗れる調整をしてもらっているところです。



ボディー色



まずボディーカラーですが「GTシルバー」にしました。マニアの方は良くご存知だと思いますがこの色は代々カレラが引き継いできた重要な色です。今までは特別カラーでしたから、アディショナルで60万円近い費用を払う必要がありました。ちなみに、私は996後期のMTに乗っている時はこの色でした。残念ながらリセールでは一切評価されませんがね。でも、今回のフェイスリフトでGTシルバーが普通のメタリックカラーと同じ値段に落ちてきました。確か、アディショナルで30万弱だったと記憶しています。これはありがたい。早速、GTシルバーを選びました。





各種注目の機構



991-2からは、PASMが標準装備になりました。今まではオプションでPASMを入れてましたから、これも有難い調整です。この状態の素のカレラSにもちろんスポーツクロノパッケージを追加です。今回はスピーツ、スポーツ+、インディビジュアルなどのセレクターはセンターコンソール上ではなく、ステアリングに丸いセレクタースイッチが付きます。多分、コイツを回すことでモードの選択が可能になるはずです。でもって、この丸いセレクターの真ん中を押すと、呼称は忘れましたが、20秒間に限り、当該カレラSが最高のパフォーマンスを出すようになるという、なんともSFの様な機構がついています。F1のKERSボタンの様なものでしょう。一体公道のどこでコイツを試す必要があるのか不明ですが、追い越し等の時に使うと雰囲気が出るんですかね。よく分かりませんが、いずれにせよ、ちょっと熱くなる機構です。




次に今回の目玉としては後輪操舵機構がありました。これは先にGT3やターボが991前期型で導入しているものをちょっと角度を浅くした仕様です。何も、わざわざ壊れそうな箇所を増やす必要は無いと思ったのでこれはキャンセル。そして、段差を超える時などにフロントの車高を4cmほど上げてくれるサスですが、これも省きました。現在乗っている997(後期型)カレラSでもPASM+スポーツシャーシで3cmくらいは標準より低いのですが、ある程度気を使って運転していれば、アゴを擦ることは一度も無かったので、問題ないと判断しました。で、ミッションは、PDKです。7足のMTも気になるのですが、自分の力量でPDKより早いシフトチェンジは不可能ですから、ここは電子制御に頼ることにしましょう。997のPDKでは実現できてませんが、各社ともロボタイズドクラッチでやりはじめたダウンシフトの際のブリッピングも備わっていますから文句ないでしょう。ところで、蛇足ですが、この間、911Rが発表になりましたよね。MT仕様ですが、ああいうハードコアなシリーズに関しては、やはり、MTが面白いと思いますけどね。あと拘ったのは、スポーツエグゾーストです。前にも増して爆音だとか。(実際の音は納車後にレポートします)。標準のカレラSは今までのルールに則り、左右2本ずつの4本出しのマフラーですが、今回からは、中央によっと離れる形で少し大きなφのマフラーが2本出しになり、これがスポーツエグゾースト装着者の証です。メディア向けの海外試乗会の車やオフィシャルウェブサイトの写真などにはほとんどコレが付いてますからこのタイミングでは皆さんも見慣れていることと思います。



内装



せっかく、ゼロベースで色々選べる訳ですから、一番リセールバリューの高い黒内装ではつまらないなと。現在の997カレラSは外も中も黒ですが、ちょっと味気ないですね。そこで、ローズレッドを選びました。選んだだけではなく、レザーパッケージなるものを、確か70万円くらい追加で支払って、ダッシュボードなど本来はウレタンのところもすべてレザーにして赤くしてあります。それに加えて、アディショナルで5万円程度で、GTステアリングなるものも選びました。これは、想像通り、標準のステアリングの径を小さくした小ぶりなステアリングです。ただ、コイツを選ぶと、せっかくステアリングに配置された各種インフォテイメント系の操作ボタンがすべて無くなり、センターコンソールに移ってしまうんですよね。まぁ、でも、その代わりにかなりのクイック感が味わえるのであれば由としましょう。






また、今回からインフォテイメント系は待望のAppleCarPlayになります。iPhoneユーザには朗報です。社内WiFiも標準で、最新情報は分かりませんが、発注の段階(2015年秋)ではキャリアはソフトバンクとのことで、キャリアの費用は、3年間はポルシェセンターで持ってくれるとのことでした。そもそも、私はドコモとソフトバンクのスマホの2台持ちで、加えて、Y!モバイルのポケットWiFiを持ち歩いているのでテザリングを入れるとすでに3台のパケット通信機器を持ち歩いているので、さらに1台プラスされて4台持ちとなってしまいます。いくらパケット通信をしても月額上限に達しない感じではありますが、ちょっと多いなと。そして、サンルーフは信念で省きました。高い位置のところに重いものはつけない、という信念ですね。


その他



そもそも見積書的なものも、納車まで相当時間が経過しているので、既に紛失済みでございまして、覚えている限りで申し訳ないのですが、後は日本に来てから付けましょう的な話だったと思います。例えば、後ろ3枚の窓のブラック化です。これ、オプションのシークレットガラスを入れるとやたらと高い。日本に持ってきてからフィルムを貼れば十分でして、それだったら1-2万で済みますからね。後は、バックカメラです。バックカメラをオプションでつけるのに、30万かかるのには驚きましたよ。どんだけボッタクリなんだよと。ポルシェセンターのセールスM氏も「これは無いと思います。日本に持ってきてから付ければ5万程度ですから」と。そりゃそーでしょ。ただ、後付だと、ひょっとすると、ガイドラインが出ないかもしれないとのこと。なにせ、ベースがAppleCarPlayなのでノウハウが無さそうな感じでした。実は、私の様な中年にとってガイドラインは重要だったりするのですが、そもそも今までカレラにバックカメラはつけていませんでしたから由としましょう。ちなみに、もう一台もっているレクサスNXは、もちろん、バックカメラは標準機能です。「おもてなし」的には当たり前ですよね。そして、待望の自動可倒式ミラー。こいつも付けました。本当はデザインが格好良いターボミラーいしたかったのですが、そちらは非可倒・・・。やむなく自動可倒ミラーを選んでいます。その他、シートベールを7万円で赤または黄色にできると言うのですが、内装色は真っ赤な訳で、もう色はいいでしょ、という事で黒のまま。そしてはずせなかったのが、左右後方死角のセンサーですね。これはグッと堪えて20万ちょっと払ってオプションを付けました。これは網一台のレクサスでも同様でオプション設定しました。過去に死角の問題で何度も怖い目にあいましたので。この辺はセンサーテクノロジーに頼りましょう。後は細かい事は思い出せないのですが、ホイールはノーマルのカレラS用を選択。十分にでかくて、前が20インチで後ろが21インチだっと思います。カレラシリーズで初めて305の大台を超えてきた大型ホイールになりました。ひとつだけちょっとした拘りで、標準はセンターキャップのポルシェロゴが黒一色なのですが、数万円払ってカラーにしました。


さて、注目の総額が幾らほどか!?



991-2型カレラSの車両本体価格は1600万円弱です。北米に比べて相変わらず高い設定で納得いきませんが、仕方ないですね。上述のオプションで、総額税込みで1800万ちょっとでした。オプションだけで200万ですね。ここでは触れませんでしたが、ご存知の通り、ポルシェ、特にカレラは、吊るしの状態では、椅子のリクライニングや自動調整機能もついていません。これをつけるだけで、数十万の上の金額がかかります。今回は、馬鹿らしいので、前後については、手動のままで、背もたれと高さの調整に関しては自動化しました。こういったものも、200万の中には含まれます。そして、今回も見送りになったのが、PCCBですね。今まで一度も導入したことがありません。トンでもなく効くブレーキの様です。しかし、コイツを入れると更に100万かかります。しかも維持費も普通のブレーキよりかかりますし。今まで、普通のブレーキでFSWや袖ヶ浦で何度も酷使しながら走りこんだ経験がありましたが、フェードのフェの字も出ないくらい優秀なブレーキです。だから、PCCBは不要だなと判断しています。でも、あの黄色いキャリパーには惹かれますよね、正直。うーん、金が余ってる時に考えたいと思います。


現金で買うか、ローンで買うか、試算をしてみましょう



さて、1800万もする、場合によってはちょっとしたマンションじゃないか、みたいな値段ですが、他の欧州勢のスポーツカーと比べれば若干理解可能な値段かなと思ったりもします。さて、これをどうやって買うかについては、納車直前の今の時点で決まっていません。加えて、現在保有している、997後期型カレラSの売却も決まってません(笑)。大丈夫なのでしょうか?2016年の年始から水冷911の日本の中古マーケットはガタガタになりました。昨年秋に見積もったときよりも100万円くらい値下がり必至です。つまりマーケットが崩れなければPCCBが付けられたとも言えます。まぁ、この手の相場の話っていうのは考え始めるとキリが無いのでやめておきますが、だいたい、4.6万キロ乗った極上車で(問題は、これが北米からの並行モノということ)マーケットだと500-550万で、エンドユーザー直だと600万程度といったところです。最悪、ポルシェセンターが500万で裁いてくれるという言質をとっているので、まー、それでいいかとも思っていますが、知人のポルシェ屋が550万みたいな事も言っているので、高いほうに売ろうと思っています。で、売却の方はそういう方針なんですが、現金かローンかという事です。私は経営者なので、この辺は結構シビアです。無論、現金で買うのが一番安い訳です。しかし、何せ、ポルシェの金利は1.9%ですから、私が事業で銀行から引っ張っている金利が1.3%くらいなのであまり大差ありません。(不動産業の方は0.6%とかなんでそこから考えるとだいぶ高い感じがしますが、まー、元金が違いますからね)。で、ここで、麻薬の様な代物の「残価設定ローン」の登場です。ジャーン!ポルシェの残価は5年後で40%です。これは他の高級車、例えば、レクサス等も、白や黒の人気色であれば、40%の設定ができます。従って、例えば、現在保有の997が上手く500万で売れたとしましょう。その上で総額の40%(720万)を残価に設定する。1800-(500+720)=580万という事です。この580万を1.9%のローンで5年で割ると(金利は計算しません)月々約9.7万円です。私は機会投資的な発想をするので、1800万が一気に出て行くよりも、月々9.7万円が出て行った方が金利を勘案しても、キャッシュポジションを高く保てるため、投資機会が増えて良いお金の使い方になると思もっています。これはあくまでも試算ですが、でも、確実に残価設置をしてでもローンで買うでしょうね。


さて、第2回目はとりとめもなく、私が発注した911(991-2型)カレラSの装備と値段について書きました。多分、次のポストは納車直前に試乗車に乗った時の感想だと思います。今回の目玉は何と言ってもライトサイジングターボ化です。ターボ化によって音が悪くなっていないか、ターボラグはあるのかなどに注目してみます。いずれにせよ、試乗した数週間後には納車になりそうです。今回は一か八かで買った訳ですからね。ただただ、ポルシェの常套句である「最新は最良」を信じてね。

ではまた!

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